古典落語「天災(てんさい)」

堪忍袋【あらすじ】
 離縁状を四、五本書いてくれと八五郎が大家のところにやって来た。一本はかみさんに、もう一本は提灯ばばあにやって後のは壁に貼るという八公。呆れた大家は長谷川町の新道に紅羅坊名丸(べにらぼうなまる)
という心学の先生がいるから行って来いと紹介状を書いて持たせた。手紙を読んだ先生は「あなたがご本人でしたか。大変気が短い上に親にも手を上げると……。堪忍のならぬ堪忍するが堪忍。堪忍の袋を常に首にかけ、破れたら縫え、破れたら縫えといいましてな」と堪忍の大切さを説く。

 「四里四方という広い原にいて、急な雨に宿る木もない。駆けても濡れるが天から降った雨だと思えば諦めもつく」。目から鱗の八五郎。帰ると熊さんの所へ先のかみさんが来て大騒ぎだったという。「おい熊、心学の話をいたしましょう。奈良の神主、駿河の神主」「なんだいそりゃ」「天災の文句」「ああ俺の所は先妻だ」