古典落語「狸賽(たぬさい)」

狸【あらすじ】
 子供たちが仕掛けた罠に子狸が掛り、通りすがりの男が銭をやって逃がしてやると、その晩狸がやって来て、いろんなものに化けて恩返しをするという。ちょぼ一に興じている男は、目が操れれば必勝間違いなしと賽子に化けるよう頼んだ。

 「目を間違えるな、一の裏が六。一は逆立ちした尻の穴、二は目玉。言う通りに出せよ、頼むぜ」と子狸に教えて出掛けた。男が胴を取って勝ち、今度は皆三に大きく張り込むと「五とくりゃいただきだ」。「待ちな、黙ってやれ。こいつが目を読むとその通りに出る」

 「今度は加賀さまの紋だ。梅鉢だぞ、天神様だ!」壺皿を開けると狸が冠を被って笏を持っていた。

ふるさと納税「ふるなび」