古典落語「鉄拐(てっかい)」

仙人【あらすじ】
 上海屋唐右衛門(とうえもん)
は唐土のとある横町で異国相手に手広く商売をしている大店。新年の祝いには各国の出店から人が集まり、余興を楽しむ。珍しい芸を探せとの命を受けて番頭の金兵衛が旅に出たが山中で仙境に迷い込み、鉄拐と名乗る仙人に遭遇。一息吹けば分身が口から出る一身分体の術を持つと聞いて連れ帰る。宴当日、豆粒大の鉄拐が現れるとやんやの喝采。大評判になり、あちこちからお座敷が掛ると、俺も一山当てたいという御仁が出て来る。見つかったのが、いくら飲んでも酒が出るという瓢から馬を出せる張果老。

 人気が下火になり、妬んだ鉄拐は張果老の宿に忍び込んで瓢から馬を吸い取った。ところが馬を腹から出す術を知らず「馬上の鉄拐」を吐き出せない。それならと見物を吸い込んで胎内興行に切り替えたところ、「痛い!中で酔っ払いが喧嘩だ」。大きく咳払いをしたら酔っいた二人がころっと出た。誰かと思えば酒豪の双璧李白と阿淵明だったとさ。

ふるさと納税「ふるなび」