古典落語「皿屋敷(さらやしき)」

皿【あらすじ】
 番町の「皿屋敷」に今でも幽霊が出るという。旗本の青山某が奉公人のお菊に袖にされた腹いせに拝領の葵の皿十枚を預けた後、「一枚足らぬ。その方当家に祟りをなさんと抜き取ったに相違ない」と責め、なぶり殺して井戸へ落とした。

 その夜からお菊の亡霊に悩まされた青山はやがて狂死。「毎晩出るが気をつけろ。一枚、二枚……九枚の声を聞いたら震えて死ぬぞ」「七枚なら命に別状はない、分かった。行こう行こう」

 町内のおっちょこちょいが毎晩通っては七枚で逃げ帰る。評判を呼んで大盛況のある晩、お菊さんは「九枚、十枚、十一枚……」。

 「おいこら、九枚しかないから殺されて、恨めしいんだろうが」「……十七枚、十八枚。二日分さ、明日はお休み」

 

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