古典落語「首屋(くびや)」

殿様【あらすじ】
 「首屋で
ござい、首屋でござい」「おい三太夫、表を妙な奴が通るな、連れて参れ」

 殿に首を売るわけを聞かれた男は「人生五十年、二十五年は寝て、病み煩いが十年、飯を食って五年、昼寝、居眠りが五年ずつ何にもしないで五十年は終わりますので」「おもしろいことをいう。その方の首の値はいかほどだ」「七両二分、先に頂戴をします」。支度があるからと首屋は首に下げた風呂敷包みから何やら取り出すと「きっばりとおやりください」。殿様はためらいがちに太刀をぬっと出す。「首をのばせ。いくぞ、えーい」

 首屋はひょいと体をかわして、張り子の首をぼい。「こら、その方の首は」「これは看板です」