古典落語「首提灯(くびちょうちん)」

侍【あらすじ】
 追剝ぎや試し斬りが出ると噂の芝山内。夜更けに酔っ払いが一人気勢を揚げていると、侍が呼び止め「麻布はどう参る」。「あっちだ」で済むものを田舎侍と侮って散々の物言いをした上に痰を吐いた。殿から拝領した紋服を汚された侍は堪忍の緒が切れて、酔っ払いの首を刎(は)ねた。

 やられた方は余りの早業に気がつかず、歩き出したはいいが次第に首が回って横向きに。「後ろ向きは歩き難いからね。なぜこうがたつく、俺の首は」と襟元の血糊に触れてやっと事態を悟ったところで火事騒ぎ。「ごめんよ、どいたどいた」「こりゃいけない、落としちゃまずい」と首を差上げ「ごめんよ、ごめんよ」。