古典落語「碁どろ(ごどろ)」

碁【あらすじ】
 碁好きな旦那がお仲間を訪ねると、当分碁は打てないという。煙草の火で盤の周りの畳が焼け焦げだらけ、火事が心配だとお内儀さんにこぼされたという。それなら碁は碁、煙草は煙草と分けたらいいと始めたが、しばらくすると「おーい煙草盆!」。「お内儀さん、旦那様が怒鳴ってます」「困ったね、火は駄目。そうだ烏瓜(からすうり)を灰に埋めて持ってお行き」これなら安心と女二人が湯に行った隙に泥棒が入った。手早く拵えた風呂敷包みを背負って退散しかかったところへパチリ、パチリ。

 「いつ聞いてもいい。盤も石も良さそうだ」

 音に釣られて煙草の部屋の襖を開ける泥棒。へぼな石につい口を挟むと「あなたはいったい誰」「泥棒で」「泥棒は弱ったな。泥棒、と。泥棒さん、よくお出でだね。パチリ」

 

ふるさと納税「ふるなび」