古典落語「汲みたて(くみたて)」

舟で夕涼み【あらすじ】
 長屋の暇人が師匠目当てに小唄の稽古。差し向かいの唄より三味線の方が指が触れていいと戯れ言を言い合っていると通りすがりが「よしな、師匠にはもう好い人がいる。建具屋の半公だよ」。

 そこへ与太郎が来た。「柳橋から船に乗っていくんだ、涼みに。師匠と半さんと行く。有象無象(うぞうむぞう)に知れるとうるさいから黙って行く」。邪魔しに行こうと負けずに船を出す。

 半公の唄に騒々しい間の手を入れていると、たまりかねた半公が顔を出し「なにをいってやがんだ、師匠をどうしようと俺の勝手だ」「なにを、くそでも食らえ」。そこへ肥舟がすーと間に入り「汲みたてがあるがいっぺぇ、あがるか」。

 

ふるさと納税「ふるなび」