古典落語「代脈(だいみゃく)」

医師【あらすじ】
 中橋に尾台良玄という名医がいる。出来の悪い弟子の銀南を呼んで医の道に励むよう諭し、代脈に行かせた。患者は蔵前の伊勢屋のお嬢さん。脈を診る時、大先生がうっかり下腹のしこりに触れるとおならが出たので、聞こえない振りで誤摩化したという。脈だけ診るよう念を押された銀南は駕籠で蔵前に向かった。

 先方に着いて、病間へ通された若先生がつい下腹のしこりに手を触れると、案の定お嬢さんは大きなのをひとつ放つ。何事もなかった体で手を洗い、お茶になる。「ときにお内儀、近頃のぼせのせいか耳が遠くて困る。ご用は大きな声でお願いする。さっきのおならも聞こえなかった」

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