古典落語「そば清(そばせい)」

ざるそば【あらすじ】
 とある蕎麦屋に「どーも」と入ってきては十五枚平らげていく蕎麦好きがいた。男はそば清と呼ばれる蕎麦の賭けで家を二軒建てた強者で、客が二十枚で一分の賭を持ちかけると瞬く間にぺろり。賭けた連中は悔しがって五十枚で五両とつり上げた。「四十五枚ならいけるが、後の五枚がわからない」とその場を逃げ、旅に出た。

 信州の山の中で、人一人飲み込んだうわばみが赤い草をなめて腹が萎むのを見た清さんは草を摘んで江戸に帰った。「どーも」と蕎麦屋へ行くと六十枚で十両という賭けになるが五十で行き詰まる。風に当たりたいと廊下へ出て、例の草をなめ出した。「清さん、開けますよ。おや、清さんがいないよ」。見ると蕎麦が羽織を着ていた。

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