古典落語「孝行糖(こうこうとう)」

飴【あらすじ】
 親孝行の与太郎がお上から青緡五貫文(あおざしごかんもん)の褒美を貰った。渡せばすぐに使うだろうから大家を始め長屋連中が知恵を絞り、飴売りをさせることにした。役者にあやかって流行った璃寛糖(りかんとう)に芝翫糖(しかんとう)を真似て与太郎が売るのは孝行糖。派手ななりに赤い頭巾、鉦(かね)と太鼓で売り歩く。「孝行糖、孝行糖、孝行糖の本来は、粳の小米に寒ざらし……」

 「買ってやろうよ、親孝行にあやかるよ」と町場の皆は優しいが、水戸様のお屋敷は厳しい。

 「孝行糖……」「とーれ。こら、鳴り物はならん」と門番が六尺棒でめった打ち。通り係の者が「これは愚かしい者ですが、親孝行でご褒美を頂戴した者です。ご勘弁を。どこをやられたんだ」

 「こうこうと、こうこうと」

 

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