古典落語「強情灸(ごうじょうきゅう)」

灸【あらすじ】
 意地っ張りの男が我慢自慢。遠出をして峰(みね)の灸へ行くと三十二の艾(もぐさ)を据えるというので、面倒だから一気にやってもらうと「熱いの熱くねえの。でもよ、これで外に飛び出しゃ、かちかち山だ、ぐっとこらえた」。

 「何をいう。おい艾を持ってこい。これを全部撤いてばらばらにして腕に載せるんだ。山にして火を付ける。ほら火がまわってきた。石川五右衛門はな、たぎった油にへえって辞世の句を詠んでらあ。なぁに熱いもんか」「そりゃ今は熱くないよ、まだ肌まで火が届かないんだから」

 「うーん、熱いもんか、五右衛門はな、五右衛門は、はぁー」と灸を払いのけて「さぞ熱かったろう」。

 

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