古典落語「蒟蒻問答(こんにゃくもんどう)」

僧侶【あらすじ】
 道楽が過ぎて上州安中(あんなか)の在に流れ着いた八五郎は、蒟蒻屋の六兵衛に拾われて居候中、何か商売を始めろといわれて八五郎は坊主になった。朝から寺男と酒を飲んでいると、衣から脚絆甲掛(きゃはんこうがけ)まで鼠一色、手には如意を下げた雲水が現れた。

 「拙僧は越前の国永平寺の僧托善(たくぜん)と申す諸国行脚の者。大和尚(おしょう)にひと問答願いたい」。留守だと誤魔化し、夜逃げの支度をしていると六兵衛が来て相手になるという。翌日、件の坊さんが何を聞いても六兵衛は知らんぷり。そこで人差し指と親指で丸を作って突き出すと六兵衛は両手で丸を描く。指十本を突き出せば五本で応じる。三本には人差し指を目の下に。逃げ出した坊主に八公が聞くと「無言の行と心得、和尚の胸中はと尋ねると大海のごとし。十方世界はと問えば五戒で保つ。三尊の弥陀は目の下にありと」。

 「あいつは俺を知ってる乞食坊主だ。お前の蒟蒻はこれっぽっちだというからこんなに大きい。十丁で五百文だ。三百に負けろというからあかんべえをした」