古典落語「火事息子(かじむすこ)」

火消し【あらすじ】
 火事が何よりも好きな質屋の若旦那。火消(ひけし)になりたいと町内の鳶頭(かしら)に頼んでも、父親から手が回って埒が開かない。ついに定火消(じょうびけし)の火消人足、臥煙(がえん)になったはいいが久離(きゅうり)を切って勘当された。

 ある年の冬、質屋の近所から火が出た。おぼつかない手付きで番頭が蔵に目塗りをしていると、全身綺麗に彫り物をした男が屋根を伝って蔵の上に登場。やがて火は落ち番頭の計らいで彫り物男と旦那のご対面。着物をやろうとするおかみさんに「捨ててしまえ。捨てれば拾っていく奴がある」「じゃあ蔵も地面も捨てます。黒羽二重の着物も」「勘当した息子に黒羽二重をくれてどうする」「火事のおかげで会えたから、火元に礼に行かせます」。

 

ふるさと納税「ふるなび」