古典落語「幾代餅(いくよもち)」

餅【あらすじ】
 清蔵は馬喰町三丁目の搗き(つき)米屋の奉公人。絵草紙屋の錦絵を見て、吉原の大見世姿海老屋の幾代太夫に恋煩い。食うもの食わずに辛抱しろと親方にいわれ、人が変わったように働き出す。一年で十三両二分。医者の藪井竹庵(やぶいちくあん)先生に紙入れを預け、茶屋に上がると運よく幾代太夫があいていた。恋い焦がれて会ったその晩の早いこと。

 翌朝、幾代太夫が「今度いつ来てくんなます」。清蔵はまた一年後と告げると花魁は「もう来てはなりません。来年三月、年が明けたら主の女房にしてくんなまし」。三月の十五日、駕篭が着いた。所帯を持った二人は両国広小路に餅屋の店を出し、繁盛したという名物幾代餅の一席。

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