古典落語「七段目(しちだんめ)」

歌舞伎【あらすじ】
 若旦那の芝居好きは度を超えて、今日も朝から姿が見えない。「番頭さん、倅が帰ったらあたしの部屋へ寄越しとくれ」といっているところへ、「遅なわりしは拙者重々の誤り」。忠臣蔵三段目の台詞を吐いて堂々とご帰還の若旦那。

 大旦那の小言をことごとく芝居の台詞で返し、二階へやられたが一人芝居は続く。止めに行かされた小僧の定吉も同じ穴の狢。「お前がおかるで俺は平右衛門」と七段目茶屋場の場面をやり始める。夢中になって刀を振り回す若旦那から逃げる拍子に定吉は二階から転げ落ちる。「馬鹿野郎。倅と二人で芝居の真似かなんかして、てっぺんから落ちたか」「なあに、七段目」

 

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