古典落語「道灌(どうかん)」

山吹【あらすじ】
 「どうした八つぁん、何か用かい」「用がないから遊びに来た」ご隠居の家に上がり込んで茶飲み話をするうち「この虎皮の股引穿いた男と洗い髪の女の絵は何です?」。 俄雨に遭った太田道灌が雨具を借りようとしたら、乙女が山吹を盆に載せて差し出し、恐縮した絵だという。

 「気が利かねえな、蓮の葉でも被しゃいいのに」それも一理ある。家来がいうには、その心は「七重八重花は咲けども山吹の実の一つだになきぞ悲しき」という古歌にあり、実を結ばない山吹と雨具の蓑がないことを掛けて詠んだものだというと謎が解けなかった道灌は「余はまだ歌道に暗い」。歌の文句を書いてもらい、八五郎が隠居宅を出ると外は雨。帰ったところへ提灯を借りたいと友達が来た。

 「雨具を貸せといえば提灯も貸す、出直して来い。よし、これ読んでみろ。都々逸じゃねえぞ、おめえ歌道が暗いな」「角が暗いから提灯を借りたい」