古典落語「佐々木政談(ささきせいだん)」

三方の饅頭【あらすじ】
 南町奉行佐々木信濃守が市中の見回りに出て新橋竹川町まで来ると、子供たちが裁きを真似て遊んでいる。「それがしは南町奉行佐々木信濃守。これ勝ちゃんとやら、それに相違ないか。さように些細なことで上に手数をかける段不届き至極、重きお咎めもあるべきところ、この度は許す」と子供奉行は裁く。「三蔵、奉行になった子供とその父親、町役同道で奉行所に出るように」と信濃守は命じ、桶屋の高田屋綱五郎、倅四郎吉は町役同道で白州へ出る。

 「四郎吉、面を上げい。では尋ねたい」

 「そこへ上がらしてくれれば何でも答えます。やぁ、まんじゅうだ」「三方(さんぽう)に載っているが、角なるものを三方とはこれ如何に」「ここいらにいる侍を一人でも与力(よりき)という」「与力の身分は」「起き上がりこぶし。お上の権勢でぴんしゃん」「その心は」「銭のある方に傾く」

 

ふるさと納税「ふるなび」