古典落語「紙入(かみいれ)」

手紙【あらすじ】
 「新さん、びくびくおしでないよ、旦那は今晩帰らないから。もう一本つけようかね」これからという時に「わたしだ、開けとくれ」。

 「震えてないで、さぁこっちへ」とおかみさんに裏から逃がしてもらった新吉は、紙入れの忘れ物に気づく。中にはおかみさんからの誘いの手紙、見つかればただでは済まないが、身を隠すのはまだ早いと翌朝様子を探りに行く。「顔色がよくないね、心配事かい。女に惚れるのはいいが亭主持ちはよしなよ。そうなのか。で、相手は?」」気づいていない様子に安堵して「世話になった旦那」の話をする。「聞いたかい、先方へ紙入れを忘れたって」「いやだね新さん。でもそんなおかみさんなら、きっと抜かりなく隠してるはず」と胸を叩く。「そうとも。それに女房が寝取られるような間抜けは置いてあっても気がつくまい」

 

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