古典落語「鮑(あわび)のし」

のし【あらすじ】
 腹を空かした甚兵衛さんに、おかみさんはひとまず金を借りてこいという。大家の若旦那の婚礼に尾頭付きを持って行けば倍のお返しが来るだろうから、借りた分を返して、残りで米を買おうという。なんとか工面して魚屋へ行ったが尾頭付きは高く、鮑を買って大家のところへ行くと「磯の鮑の片思いなど持ってくるな」と返される。

 帰る途中に出会った留さんから知恵を授かり「鮑は熨斗(のし)の根本だ。仲の良い夫婦二人が作るものだぞ。その縁起の良い熨斗の根本の鮑を返すとは、不届き千万だぞ」。大家はびっくり。「のし」を書くにも杖をついた(乃)のがあるがあれは何だときくと」「あれは鮑のおじいさんだ」。